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初心者・初登壇Welcome!LINEを使ったLT大会 #13 イベントレポート
2025 年6 月23 日。 梅雨の合間の月曜夜にオンラインで配信された 「初心者・初登壇Welcome!LINEを使ったLT大会 #13」 は、タイトルどおり “ちょっとやってみた” を持ち寄る場でした。 司会は マッシュルーマン&キノコ さん。“キノコ帽” をかぶったゆるい雰囲気ながら、背後には 6000 名を超える LINE Developer Community のネットワークが控えます。
今回の持ち時間は一人 5 分+質疑。 ハードウェア、生成 AI、教育、防犯――さまざまな切り口で「LINE をこう使ったら面白かった」が次々に語られました。
オープニング
冒頭、コミュニティ紹介動画で過去のハッカソン映像や勉強会の様子が流れ、“初心者歓迎” の姿勢を強調。 ハッシュタグ #LINEDC を掲げ「チャットの書き込みはすべて拾います」と宣言されたことで、一気にコメント欄が温まりました。
LT ダイジェスト
1. ツンデレさんと考える MCP tools の使い方
発表者:Shigeru さん(録画)
LINE MCP を使い、カーソルから簡潔な日本語プロンプトだけで
フレックスメッセージ送信
上限 200 通のプッシュ残量確認
リッチメニューの自動生成・切替 を実演。
“ツン” と “デレ” をボタンで切り替えるチャット UI は思わず笑いが漏れるほど。
まとめのメッセージ「雑なリクエストでも動く。MCP は使い倒してこそ価値」が、参加者の背中を押しました。
2. 生成 AIで 2 年越しの夢を叶えよう
発表者:おきなかのこるん さん
企業サイト10社のニュースリリース更新を毎朝巡回する “つらい作業” を自動化。
Google Apps Script を ChatGPT で書かせようとしたが挫折。
Gemini に切り替えたところ、エラー特定が劇的に向上し、デプロイ 212 回目で成功。
「飽きたら一度離れてもいい。進化した AI となら再挑戦できる」と締めくくり、会場から拍手。
3. miibo × Zapier × MCP で作る幼稚園教材在庫管理 Bot
発表者:りゆ さん
元幼稚園教諭。“先生は毎日ヘトヘト” 問題を解決するため、ノーコード中心で開発。
miibo で会話 UI、Zapier で外部接続、MCP で Google スプレッドシートと連携。
在庫数を LINE で問い合わせると即座に返答。
目標は「来年度には消費量の傾向分析まで」。非エンジニアでも踏み出せる好例でした。
4. 工業高校で LINE Bot を作ったら大変なことになった話
発表者:スペシャルマン さん
大阪府立都島工業高校のコン研と協力し、詐欺被害防止シミュレーション Bot を制作。
大阪府警と連携し、新聞5紙・テレビ6局に取り上げられる社会的インパクトへ発展。
2 か月で LINE API 未経験の高校生が全国向けサービスを完成させた事例は、教育現場に新風を吹き込みました。
5. Raspberry Pi を用いた LINE 通知付きインターホン
発表者:AWA_IoT さん
タクトスイッチを押すと
チャイム音
訪問者の写真撮影
LINE へ画像と URL を送信
WebRTC で音声ストリーミング
配線はジャンク品を再利用。「最小限のコストで“誰が来たか分からない”ストレスを解消」。
次の課題は Bluetooth 化による遅延解消と、画像認識での人物判定拡張とのこと。
6. 大学で LINE Bot 制作体験をしてきた話
発表者:マッシュルーマン&キノコ さん(クロージング兼 LT)
大学客員研究員として実施したワークショップ報告。
学生が LINE Bot を通じて“役立つツールを最短距離で世に出す”体験をしたことで、就職面接で話せるネタが増えたと好評。
「コード量よりアイデア量。まず動くものを出す」がイベント全体のメッセージとして再確認されました。
Q&A で盛り上がったトピック
質問 | やり取りの概要 |
|---|---|
MCP って結局なに? | “AI と外部サービスをつなぐ共通プロトコル。手と手が生えた感じ” というりゆさんの例えが秀逸で、多くの参加者がメモ。 |
デプロイ 212 回でも心が折れなかった? | おきなかさん「100 回超えたあたりで『ネタになる』と開き直った」。継続のコツは“飽きたら一度離れる勇気”。 |
ハードと LINE の相性は? | AWA_IoT さん「通知は LINE、制御はデバイス。家庭内 IoT と相性抜群」。これに対しスペシャルマンさんも「教育現場でも有効」と応戦。 |
非エンジニアが最初にやるべきことは? | りゆさん「まずは誰かの Bot を触ってみる。Qiita 記事にコメントで相談してみると良い」。 |
イベントを支えたコミュニティの空気
登壇前に「スライドまだ真っ白です」と笑う登壇者に、チャットが「大丈夫、5 分あれば書ける!」とエール。
音声トラブルが起きれば、視聴者がコメントで即座に解決策を共有。
初登壇の AWA_IoT さんが「心臓バクバク」と明かすと、他の登壇者が「それが普通」と肩を叩く。
“初心者歓迎” を掲げるだけでなく、つまずきを一緒に面白がる文化 が画面越しに伝わる 60 分でした。
まとめ — 小さなアウトプットが次の誰かの挑戦を呼ぶ
今回の LT 大会で強く感じたのは、「LINE を選ぶと最初の作品が短時間で世に出る」 という事実です。
ビジネス利用でも 200 通までは無料枠で試せる
ユーザーがアプリをインストールせず参加できる
MCP・miibo・Zapier など、ノーコード/ローコードの選択肢が充実
だからこそ高校生でも、防犯ツールという社会的課題に挑めるし、幼稚園の先生でも在庫管理 Bot を形にできる。 デプロイ 212 回は長い旅のようでいて、“公開してしまえば次のフィードバックが来る” という最短ルートでもありました。
筆者の感想
イベント中に何度も交わされた「とりあえず動かしてみよう」「肩書きは関係ない」という掛け声は、今後の開発者コミュニティが持つべき姿勢そのものです。 生成 AI とノーコードの波が押し寄せるいま、“手を動かしてアウトプットし続ける人” こそが次の可能性を開く――そんな確信を得る1時間でした。
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