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LLMなどのLTするよ IoTLTラジオ (IoTLT vol124) イベントレポート
6 月 29 日に配信された 「LLMなどのLTするよ IoTLTラジオ(IoTLT vol.124)」 は、IoT と生成 AI を愛する開発者が肩肘張らずに語り合う“ラジオ形式”の勉強会でした。 主催ののびすけさんが司会を務め、常連スピーカーの豊田陽介さんと共に LLM/エージェント/電子工作 を縦横無尽にトーク。YouTube のチャットにはエンジニア仲間が終始コメントを寄せ、遠隔ながら“秋葉原の片隅で雑談しているような”温度感が心地よい 90 分でした。
IoTLTコミュニティと今回の番組構成
IoTLT …2015 年にスタートした IoT 縛りの LT 会。実機ハンズオン、BBQ、花見などオフライン企画も豊富。
ラジオ配信回 …Zoom や会場設備なしでも参加しやすいよう、年数回オンラインのみで実施。音声を Podcast にもアーカイブ。
今回の番組は以下の流れで進行しました。
時間帯 | 内容 |
|---|---|
15:30 | オープニング、配信チェック |
15:40 | 豊田さんトーク(最新 LLM を“爆速”で触るコツ) |
16:05 | のびすけさんトーク(Azure AI Foundry Local と Node-RED 連携) |
16:35 | フリートーク/Q&A |
17:00 | クロージング |
豊田さんが語る「爆速キャッチアップ術」
1. Gemini CLI と “最速記事” の舞台裏
Google 発の公式 CLI を当日深夜にインストール→サンプルコード公開。
「帰宅電車の中でリリースを見つけ、家に着く頃には記事の骨格が出来ている」 ― このスピード感が情報発信を加速させるコツだと強調。
2. OpenAI Deep Research API を試す
gpts-4o-deep-research-previewを Node.js で呼び出し。1 リクエスト 10.26 USD という“強気”課金に参加者一同ざわめく。
WebHook を併用すれば進捗通知も可能だが「まずは WebSearch ツールで十分では?」という現実的なアドバイスも。
3. Joy‑Con×人生ゲームルーレット改造
市販の電子ルーレットに右 Joy‑Con を差し込み、裏面のフォトリフレクタで回転位置を取得。
Web HID → Socket.IO → P5.js の多段アーキテクチャでブラウザ表示を差し替え。
「MQTT で世界中の盤面を同期したら面白そう」とアイデアが広がり、チャットも盛り上がりました。
のびすけさんが掘る「ローカル LLM 実行環境」
1. Azure AI Foundry Local
brew install foundry-localで導入できる Microsoft 公式ローカル推論ツール。foundry model listで Gemma‑2B や Phi‑3‑mini などを即ダウンロードし、model runで対話。「ポート番号が都度変わる」といった癖に苦笑しつつも、**エンタープライズが採用しやすい“Microsoft ブランド”**に期待を寄せました。
2. Node‑RED と Orama 連携の試行錯誤
node-red-contrib-oramaには chat・generate 2種類のノードが存在。chat が動かずに悩むも、generate ノード+
format: noneで無事応答を取得。「エディタなしで API 連携だけで済む世界がくれば研修導入も楽になるはず」と展望を語りました。
Q&A/雑談で湧いたリアルな声
トピック | 参加者の反応(要約) |
|---|---|
API 課金の落とし穴 | 「クロードコードを定額化前の API 設定のまま走らせたら 1 ドル請求が来た」―ログインし直し必須との学び。 |
ローカル vs. クラウド | 物理デバイスと連携する場合を除けば「完全クラウド IDE + 自律エージェント」が理想という意見が多数。 |
ツール増殖への戸惑い | クライン / カーソル / Devin / Codex …名称が乱立し「何が違うのか整理してほしい」という要望が続出。 |
初学者の入口 | ChatGPT という“共通語”で説明するとハードルが下がる、という現場感覚。 |
これからの IoTLT
7 月:実機ハンズオン回(予定)
8 月:納涼 LT & 懇親会
ビジュアルプログラミング支部や猫好き支部など派生イベントも活発
LT スピーカーは常時歓迎とのこと。興味ある方は X の #iotlt ハッシュタグで声をかけてみてください。
ラジオを聴き終えて
“雑談”こそが技術コミュニティのエンジン
今回の配信は、資料がなくても延々と語れるほどの好奇心とアップデート速度を持つ二人の掛け合いが軸でした。 Deep Research の高額課金に驚き、Joy‑Con ルーレットの構造にワクワクし、Azure Foundry Local の“公式感”に安心する——技術者の素直な感情がチャットに溢れた時間は、最新テクノロジー記事を黙読するより何倍も濃い学びをもたらします。
IoT と LLM の境界は日に日に曖昧になり、ローカル実行かクラウド IDE かといった選択肢も増え続けます。情報を追うコツは「まずは触る」「小さく共有する」「課金明細を必ず見る」の三つ。そんな当たり前を改めて教えてくれた vol.124 でした。
来月の IoTLT で、また新しい“びっくり”と出会えることを楽しみにしています。
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