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結局みんなどうAI使ってるの?リアルなAIツール活用法雑談会レポート
2025年5月10日、「結局みんなどうAI使ってるの?リアルなAIツール活用法雑談会」というオンラインイベントが開催されました。AIツールへの期待感や活用事例が日々増える中で、「実際のところ、どんな使い方をしているのか?」を率直に共有し合うのが本勉強会の狙いです。本レポートでは、当日の内容を振り返りながら、登壇者による生々しい活用法やトークの見どころをお伝えします。
1. イベントの概要と背景
日常的にChatGPTやClaude、Deep Research、NotebookLM、Cursorなどの生成系AIに触れている方は多いですが、「自分なりに使ってはいるけれど、本当に使いこなせているのか…?」と疑問に思うことはありませんか? 本勉強会では、各種AIツールを開発・利用している登壇者たちが「どうやって活用の幅を広げているのか」を雑談形式で語りました。表向きは“雑談”ですが、その中にはAIとの付き合い方を大きく変えるヒントがたくさん詰まっていました。
2. 登壇者
今回の雑談会には、以下の4名が登場しました。
大嶋 勇樹(株式会社ジェネラティブエージェンツ 取締役CTO/Co-founder) 大規模言語モデルを組み込んだアプリ開発を推進。LangChain公式エクスパートとしてRAGやAIエージェントの活用にも造詣が深い。
上野 彰大(PharmaX株式会社 取締役・エンジニアリング責任者) 統計・機械学習・データ分析が得意で、医療系AIエージェントの開発などに注力中。リアルな場でのコミュニケーションを重視する姿勢が印象的。
吉田 拓(FrontierTech合同会社 代表) 「テクノロジーで“はじめる”を“ささえる”」を掲げ、戦略から開発まで一貫して支援。ChatGPTやLLM系ツールを使った効率化を積極的に実践。
安倍(某企業 サーバサイド/Androidエンジニア) 開発支援ツール(CursorやDevinなど)を活用し、コードやドキュメント作成を効率化。日常の細かな調べ物にもAIをフル活用。
司会進行はコミュニティ「StudyCo」を運営する江崎高弘氏が務め、YouTubeチャットとの掛け合いを交えながらイベントは進行しました。
3. 主なディスカッション内容
3.1 AIツールの導入・利用頻度は?
「1日1回はAIツールで調べものをする」という人もいれば、「1日に2〜3回必ず質問をしている」というように、登壇者全員が“常時AIに話しかける”ことを当たり前にしていました。 特に「ChatGPT(最近はO3モデルをメイン)」を初手の調べものに使う事例が多く、次いでより深い調査や文脈を必要とする場合は「Deep Research」など長文を扱いやすいツールに切り替える、といった使い分けが共通して語られました。
ポイント
最初からAIに聞く癖をつける「とりあえず自分で考えない、まずAIに聞く」という習慣づけでスピードが劇的に向上。
開発系ツールは2〜3種類を併用CursorやDevinを、コーディングやコード検索・リファクタリングに使う場面が増えている。
3.2 コミュニケーション効率と音声入力
音声入力を実際に使い始めているケースも報告されました。「Macの音声入力を使ってCursorに話しかける」「スマホの音声入力からO3に質問する」など、文字起こしの制度も昔よりは向上。ただし「オフィスなど、人前で音声入力するのはまだ抵抗がある」という声も。 一方、会議や打ち合わせの文字起こしでは「TLDVやZoomの文字起こし機能を使いつつ、後からLLMに要約させる」など工夫も活発に行われていました。
ポイント
音声入力で“手間”を削減長文を入力する際、音声入力でざっと内容を話し、あとで整形するやり方が意外と便利。
会議録の要約はまだ課題も元の文脈を知らない人向けの要約は難しく、「どの背景まで要約に含めるか」工夫が必要。
3.3 ノート整理と情報共有
「NotebookLM」などを活用し、打ち合わせや調査結果を一つの“ノート”としてまとめる試みも語られました。とはいえ「入力や管理を怠ると結局使わなくなりがち」という悩みもあり、登壇者の中でも“習慣化”が大きな課題になっていました。
ポイント
情報を育てるか、使い捨てるかこまめな記録が続く人にはNotebookLMなどは有効だが、「会話的に使ってその場で終わる」使い方も多い。
複数人で連携するときのワークフロー「後から全員が参照しやすい状態にする」ための仕組み作りを、どう組織に根付かせるかがポイント。
3.4 会議・ミーティング要約の深掘り
イベント後半のQ&Aでも「会議を文字起こしして要約しても、結局読み返す人が少ない」という悩みが挙がりました。 登壇者は「後で参照する必要がありそうなパートは、話している途中で意識的に“まとめポイント”を口にする」などの工夫を紹介。要約された議事録から次のアクションを自動生成する仕組みも試みられているようです。
ポイント
ファシリテーションの段階でAI前提の進行ミーティング中に「ここ重要です」と口に出しておき、AIがそこを抽出しやすくする。
参考にする人のコンテキスト差事前知識がない人には要約文だけでは足りず、別途背景資料もAIに生成させるなどが必要に。
3.5 飲み会文化とリアルの価値
上野氏が強調していたのは「どれだけAIが進化しても、実際に人間同士がリアルに会う場や飲み会は大事」という視点。特に業務上でパソコンだけですむ作業は、将来的にAIエージェントに相当部分を任せられる可能性が高いからこそ、人間ならではの交流や雑談が価値を生むとのコメントが印象的でした。
5. 全体を踏まえた感想 〜「人間のままでいい」から始めるAI活用〜
本イベントを通じて改めて感じたのは、「AI活用があまりに当たり前になってきたからこそ、私たち人間がボトルネックになっていないか?」という問いです。調べ物やコーディング、議事録作成など、ツールが進化していくほどに「自分はもっと自由に動けるはず」と気づく瞬間も増えるのではないでしょうか。
しかし、その“自由”を活かすためには、自分に無理やり「1日1回AIに質問する」などの習慣化が必要という意見も印象に残りました。使ってみないことには何も分からず、慣れてみて初めて「こんなことも依頼できる」「こんな自動化も可能だ」と突破口が見えてきます。 そして、AIと上手に協働できるようになった先には、「リアルでしか生まれない交流や雑談にもっと力を注ぎたい」「現場でしか得られない体験価値を高めたい」という次のステージがあると感じます。
登壇者たちの話からは、単なるツールの使い方ではなく、何か本質的に「人間がどう価値を作るか」を考えるヒントが見えてきました。誰かと同じ使い方を目指すのではなく、「自分自身やチーム、組織がどう楽しく生産性を高めるか?」を問いながら、これからのAI活用を模索していきたい――。そんな気持ちを大切に、次のステップへ進んでみませんか?
今後もコミュニティ「StudyCo」では、AIツールや関連技術に関する勉強会を継続していくとのこと。ぜひ、みんなの雑談やディスカッションを参考にしながら、自分だけの“AIとの付き合い方”を深めていきましょう。人間らしさを大切にしながら、AIを使い倒すのも悪くないはずです。
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