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午後対策がカギ?データベーススペシャリスト合格体験記
2024-12-26
約3344字
このたび、令和6年度(2024年度)秋季データベーススペシャリスト試験に合格いたしましたので、合格体験記を記します。これから受験を考えている皆さまの参考になれば幸いです。
正直なところ、知識や経験が非常に浅い状態からのスタートでした。
データエンジニアとして日々の業務をこなす中で、局所的な経験は積めていたものの、体系的な知識が不足していると感じていました。
そんな中、資格取得に対する報奨金制度を知ったことがきっかけで、本格的に勉強を始める決意をしました。
データベーススペシャリスト試験は以下の4つのパートで構成されています。
午前が基礎の確認、午後が実務に寄せた応用問題で合計7時間に及ぶ長丁場です。
パート | 時間 | 問題形式 | 解答数/出題数 |
---|---|---|---|
午前Ⅰ | 9:30~10:20(50分) | マーク式 | 30/30 |
午前Ⅱ | 10:50~11:30(40分) | マーク式 | 25/25 |
午後Ⅰ | 12:30~14:00(90分) | 記述式 | 2/3 |
午後Ⅱ | 14:30~16:30(120分) | 記述式 | 1/2 |
※正確な情報は公式ページを確認してください。
基本的には過去問を中心に対策を進めました。以下の2つに大変お世話になりました。
午前Ⅰは応用情報技術者試験と同じ内容です。ポイントは以下の通りです。
午前Ⅰの問題は過去問と全く同じ、または似た問題が多く出題されるため、数をこなすほど本番で「見たことがある問題」が増えます。
間違えた時にすぐ次の問題にいくのではなく、何を間違ったのか、どうして間違ったのか、を整理したするべきです。不正解の選択肢も理解しておきましょう。周辺の知識も身に付き、類似問題にも対応できます。
同じ問題を2回間違ったときは要注意です。3回目は絶対に間違わないようしっかり理解しましょう。
これは意外ですが大事なポイントです。マーク式はやりやすい上に成長を実感しやすいため、ハマってしまいがちです。しかし、やりすぎると午後対策の時間が減ってしまいます。60点を超えれば合格ラインなので、割り切りも重要です。
自分は過去8年分を1周だけ解きました。
午前Ⅰと同様、過去問演習が中心です。
午前Ⅱの方が出題範囲が狭いため、個人的にはこなす問題数は少なくても十分だと感じました。私は過去5年分を1周のみ解きました。
午後Ⅰは選択問題で、論理設計と物理設計(およびSQL)の3問が出題され、そのうち2問を選択して解答します。論理設計・物理設計どちらも対策が必要です。
勉強のポイントは以下になります。
解き方が比較的パターン化されているため、過去問を通じて解法を身に着けることが重要です。過去問の数をこなして、体に染み込ませていきましょう。
大事なのは覚えるのではなく身に着けることです。手順が分かっても実際にやってみると理解できていない部分が浮き彫りになってきます。そのためにも繰り返し解いて解き方を修正していきましょう。
物理設計では論理設計と異なり、見たことない問題が出ることがよくあります。答えるためには、データベースに対する知識・勘所と問題文をしっかり理解する力が必要です。過去問を解く中でも、どうすればその問題を正解できたのか振り返ることがより重要になります。
本番と同じ解き方に慣れておくのが重要です。本番と同じ解答用紙を、印刷するでも、PDFに手書きで記入するでもいいので、試験と同じ用紙で解くのがおすすめです。特に図を描くことになる論理設計では数回はやっておいたほうが良いです。
午後Ⅰは特に時間が足りません。ある程度解けるようになったら、時間を測って制限時間内に解き切ることを練習しましょう。本番での焦りや緊張も見越して、10分以上は余裕をもって完答できると良さそうです。
自分は過去5年分の大問3問全てを1周だけやりました。
午後Ⅱも選択式で論理設計か物理設計を選びます。自分は物理設計を選びました。理由は以下です。
どちらを選ぶかは個人の得意・不得意と相談だと思います。自分は大量の情報を覚えて、整理して、体系化するのが苦手だったので物理設計を選びました。
さて、出題内容ですが、大枠は午後Ⅰと同じです。ただ、こちらの方が内容を深堀りされるため、難易度が高いです。一方で、120分で大問1問だけ答えればよいので時間には比較的余裕があります。
対策方法は基本的に午後Ⅰと同じですが、個人的には追加で以下の点がポイントになります。
午後Ⅱの物理設計では問題に区切りがあり、ここまでは問題(1)の話。次に問題(2)の話、最後に問題(3)の話などと分かれています。そのため、解き方も区切るとやりやすいです。
まずは問題(1)を解くために必要なところまで読んで、そこで問題(1)を1回解いて、次に問題(2)の文章を読み始めるというような感じです。こうすることで、「最初に読んだところ忘れてしまった」、「問題文読んだけど解答時間が足りない」みたいなことを対策できます。
自分は過去5年分の物理設計のみを1周だけやりました。
私は9月末から対策を始めましたが、余裕がある方は9月初旬から始めることをお勧めします。
パート | 期間 | 勉強時間(時間) |
---|---|---|
午前Ⅰ | 9/29~10/4, 10/12 | 12 |
午前Ⅱ | 9/29~10/3, 10/12 | 8 |
午後Ⅰ | 10/5~10/09 | 25 |
午後Ⅱ | 10/10~10/12 | 15 |
勉強時間の配分としては「午後Ⅰ > 午後Ⅱ > 午前Ⅰ > 午前Ⅱ」の順でした。
前日までに以下の準備をお勧めします。
某大学で受験してきました。普段行かない場所だったのでバッファで30分くらいを見積もって早めに家を出発しました。
会場には時計がありませんでした。時間配分を考えたい人は自分の時計が必須です。
自信がない問題にチェックをしながら進めました。想定以上に見たことない問題が多く最初は焦りましたが、何とか埋めきり、自分の感触としては70点くらいは行けてるだろうという感じでした。
見たことある問題がほとんどで午前Ⅰよりも自信をもって回答できました。とはいえ、時間があったのでしっかり見直しもしました。
お昼休憩をはさんだのですが、ここら辺から集中力が切れ始めました。問題を解いていると、一瞬ボーっとしてしまう瞬間があり、なんとか気を引き締めながら頑張りました。
幸い、物理設計の大問が2問&過去問でやったものと似ていたおかげで、つまる部分はなく答えきることができました。もし、論理設計を選んでいたらガス欠になっていたかもしれません。
だいぶ集中力にガタがきていました。さらに、午後Ⅰと異なり、こちらの物理設計は見たことない問題が多かったです。ほとんど頭はまわっていませんでしたが、あきらめずに何かしらの答えは記入するようにしました。
一番自信がなく、自己評価としては合格点ギリギリいっているか、いっていないかくらだと思っていました。
試験当日から2ヵ月半後、結果が届きました。
結果は合格!
どのパートも自己評価より10点ほど上の点数でした。
諦めずに何かしら記入することが大切だと実感しました。
最後に、これから受験する皆さまへ向けて3つのアドバイスをお伝えします。
以上です。皆さまのご健闘をお祈りしております!
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